 | 日本海側、太平洋側ともに春から夏にかけて餌を求めて北上する。餌は小型の甲殻類や魚卵、稚魚、オキアミなど。これらの小動物は寒流と暖流の潮境に集まるので、潮境とサンマの移動は一致している。胃はなく、直線状の腸で消化吸収する。8月を過ぎると南下しはじめ冬場は本州南部沿岸に移動する。産卵場所は鹿児島県沖から三陸沖で、季節によって変わる。産卵は同じ個体で3ヶ月以上続く。卵の大きさは1.7-2.2mmで1回の産卵数は1500-5500。卵は粘着性で流れ藻などに産み付けられる。1年で30cm以上に成長する。寿命は最大2年といわれる。 |
 | 塩焼き、刺身、燻製、干物、煮付け、唐揚げ、フライ、つみれ、酢の物 |
 | 国内で漁獲されるサンマの97%(2000年)が棒受網で漁獲されている。これは、サンマが夜間、光に集まる習性を利用したものである。しかし、産卵直前のものは光に集まらないので、店頭で卵を持ったサンマを見かける機会はほとんどない。
新鮮なサンマを焼いて食べていると、骨が鮮やかな青い色をしていることがある。これは、サンマの体表や骨に青緑色の胆汁色素の一種であるビリベルジンと結びついたタンパク質があるため。
サンマは雌雄によって色彩や体形に違いがないので、外形から雌雄を識別することはできない。
サンマの下顎の先端は濃い黄色であるが、鮮度が低下すると色が消える。鮮度管理や輸送手段の発達した今日では、黄色が失われたサンマはほとんど見かけない。また、最近では冷凍のサンマでも黄色が保たれるようになった。なお、脂ののったサンマは下顎の先端が黄色といわれることがある。しかし、この色はサンマの特徴であり、また10cmぐらいのものでも黄色なので、下顎の先端の黄色は脂ののり具合の目安にはならない。 |