「赤いか」と「白いか」とどこが違うか。/ケンサキイカと「白いか」は同じか。
市場で「赤いか」・「白いか」と呼ばれているイカは、どちらもヤリイカ科のケンサキイカLoligo edulis である。築地市場では山陰や九州北部で漁獲される胴のやや短いイカを「白いか」、伊豆諸島などで漁獲されるやや細長いイカを「赤いか」と呼んでいる。しかしこれらは、生化学的な検査から同種と判断されており、ケンサキイカの産卵時期・分布による変異(個体差)と考えられている。


 ケンサキイカの仲間は、ツツイカ目閉眼亜目ヤリイカ科のイカである。筒状の胴体と、透明な膜に被われた眼が特徴である。ヤリイカ科のイカは世界で約41種、日本近海からはケンサキイカのほかヤリイカ、ジンドウイカ(ひいか)、アオリイカ(みずいか、ばしょういか)など9種が知られている。
 ケンサキイカは、本州中部から東シナ海、南シナ海、東南アジア、オーストラリア北部まで分布する。日本近海では沿岸からやや沖合にすみ、主に魚を食べる。産卵期は4-10月までの長期にわたり、生まれた季節により春生れ、夏生れ、秋生れに分けられる。これら生まれた時期や、生息場所によ って大きさや体形が変化する。細長いものは「けんさきいか(剣先いか)」や「赤いか」と呼ばれ、最大のものは外套長(胴の長さ)が50cmになる。太いものは「白いか」、「ぶどういか」、「めひかりいか」、「めといか」、「だるまいか」などと呼ばれ28cmまでにしかならない。








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