*927年、平安時代中期の政府の慣例集

 アワビ類は、主に殻の色や形で識別する(図を参照)。しかし、殻に海藻やフジツボなどが付き、一見して種類を識別するのが困難な場合もある。足裏の色は、クロアワビは暗緑色、メガイアワビとマダカアワビは淡黄褐色である。また雌雄は足をめくると見えるツノ(肝臓と生殖腺)の色(雄はクリーム色、雌は暗緑色)で区別できる。  アワビの語源については「合わぬ身」、「合わす身」、「合わで開く」など多くの説があるが、はっきりしない。トコブシは、岩棚の間に張り付いている姿から「床伏し」。
 現在、日本には世界中からアワビ類が輸入されている。生や冷凍、加工品のほか、生かしたまま空輸されるものも少なくない。2000年には800トン輸入された。  日本に輸入される主な種類(産地)は、アカネアワビ(アメリカ西岸、チリ(養殖))、ミダノアワビ(南アフリカ)、アカアワビおよびビクトリアアワビ(オーストラリア)、ヘリトリアワビ(ニュージーランド)、フクトコブシ(台湾(養殖))、ルソントコブシ(フィリピン)、ミミガイやマアナゴ(東南アジア)、セイヨウトコブシ(西アフリカ)などである。




アボット, R. T.・S. P. ダンス.1985.世界海産貝類大図鑑.平凡社,東京.
奥谷喬司(編著).1986.決定版生物大図鑑 貝類.世界文化社,東京.
奥谷喬司(編著).2000.日本近海産貝類図鑑.東海大学出版会,東京.
川名 興(編).1988.日本貝類方言集.未來社,東京.
矢野憲一.1989.ものと人間の分化史62 鮑(あわび).法政大学出版局,東京.








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