アンコウは北海道南部から東シナ海、フィリピン、アフリカまで広く分布する。キアンコウは北海道から黄海、東シナ海の北部に分布する。日本近海での両種の分布域は重なっているが、アンコウはキアンコウに比べ、水温が高く深い場所を好む傾向がある。
 国内のアンコウ類の主な産地は青森県、北海道、新潟県、福岡県、山口県で、底曳網や刺網で漁獲される。中国や韓国からはキアンコウの鮮魚が、アメリカ、スペイン、フランスなどからはアメリカキアンコウやニシアンコウのむき身や肝臓が輸入されている。
 江戸時代まで、アンコウとキアンコウは区別されずに鮟鱇、華臍魚、琵琶魚などと表記された。明治時代以降、日本の「あんこう」に2種あることがわかったが、市場などでは今日でもほとんど区別されていない。


アンコウとキアンコウの和名の変遷
文 献 アンコウ   キアンコウ
江戸時代 ------------------ アンコウ ------------------
田中 (1913) アンコウ   キアンコウ
田中 (1933) クツアンコウ   アンコウ
岡田ほか (1935) アンコウ   キアンコウ
松原 (1955) アンコウ(クツアンコウ)   キアンコウ
阿部 (1963) クツアンコウ   ホンアンコウ(アンコウ)
日本魚類学会(1981) アンコウ   キアンコウ
益田ほか (1984) アンコウ   キアンコウ
中坊 (2000) アンコウ   キアンコウ


阿部宗明.1963.原色魚類検索図鑑.北隆館,東京.
岡田彌一郎・内田恵太郎・松原喜代松.1935.日本魚類図説.三省堂,東京.
東京都.2002.平成13年 東京都中央卸売市場年報 水産物編.
田中茂穂・阿部宗明.1955.図説有用魚類千種.森北出版,東京.
中坊徹次(編).2000.日本産魚類検索 全種の同定.東海大学出版会,東京.
日本魚類学会(編).1981.日本産魚名大辞典.三省堂,東京.
山田梅芳.1985.アンコウ・キアンコウ.p. 106-109. 山田梅芳ほか(編).東シナ海・黄海のさかな.西海区水産研究所,長崎.
Caruso, J. H. 1983. The systematics and distribution of the lophiid anglerfishes:
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Nelson, J. S. 1994. Fishes of the world. 3rd edition. John Wiley & Sons, Inc., New York.








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