一般的に、「ヒラメの縁側」はこれら一連の筋肉を指すと説明されている。
 しかし、実際には「これら一連の筋肉」、すなわち3種の筋肉を「縁側」として食べているわけではないようである。ヒラメやマコガレイでは、「縁側」はふつう刺身と一緒に供されるが、その捌き方(おろし方、五枚おろし)をみると、縁側は剥いでいるようにみえる。剥がれたものは傾斜筋で、起立筋と下制筋は鰭条や担鰭骨などに固着したままである。したがって、少なくとも刺身とともに食べる「縁側」は、背鰭と臀鰭の傾斜筋ということになる。
 よく知られているように、「縁側」には硬タンパク質であるコラーゲンが多く、コリコリとした独特の歯ごたえがある。また、脂質含量も多く、極めて美味である。「縁側」を煮ると柔らかくなるのはコラーゲンがゼラチンに変わったためである。
 寿司店によっては、ネタにヒラメやマコガレイがなくても、「縁側」があることがある。多くの場合、カラスガレイ(カレイ科)のものである。北日本でもとれるが、市場に出回っているものは北部北太平洋や北部北大西洋でとられ、アメリカ・カナダ・アイスランドなどから輸入されたものである。最近では、アブラガレイ(カレイ科、北部北太平洋産、アメリカなどから輸入)の「縁側」も「縁側」として利用されている。




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