上部から差し汁を差す。卵巣の糠漬けには二夏を越すことが必要といわれている(小林ほか, 2003)。
 現在の主な原材料は、卵巣に強毒を持つゴマフグである。



 有毒の卵巣が製品になった時には食用可能*になっている。「フグ卵巣糠漬けでは塩蔵時の食塩濃度が高く、漬け込み期間も長い。古くからこれは毒消しのためだといわれてきた」(藤井,2001)が、実際にはどのようにして製造過程において毒性が低下するのであろうか。
 これまで、塩蔵中に卵巣より浸出する液汁にフグ毒が移行すること、その後糠漬け期間中にもフグ毒が卵巣から糠中に移行し、フグ毒の希釈と均一化が生じていること、そして糠漬け製造工程に由来する微生物がフグ毒を分解している可能性があることが報告されてきた。しかし最近、フグ卵巣糠漬けの減毒に微生物が関与している可能性は極めて低いことが明らかにされた(小林ほか,2003)。したがって、この減毒には今のところ長期にわたる漬け込み期間中のフグ毒の希釈と均一化が重要であると考えられるが、なぜ漬け込み期間中に減毒されるのかその原因は今のところよくわかっていない。

*厚生省環境衛生局長通知「フグの衛生確保について」(昭和58年12月2日)と数回の改正 [平成16年4月現在] )


小林武志・木村 凡・藤井建夫.2003.フグ卵巣ぬか漬けの微生物によるフグ毒分解の検討.日本水産学会誌,69(5): 782-786.
東京都健康局食品医薬品安全部(監).2003.ふぐ調理師教本 第19版.社団法人東京都食品衛生協会,東京.
藤井建夫.2001.魚の発酵食品.成山堂書店,東京.








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