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食用の魚卵には何があるか/販売した数の子がイミテーションではないかとクレームが付いた |
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卵が有毒である一部の魚種をのぞき、ほとんどの魚の卵は食用となる。一般に流通している食用の魚卵はカズノコ、タラコ、イクラ、筋子、カラスミ、トビ子、キャビアなどである。卵そのものを食べるもの(イクラ、キャビア、ブリ子など)と、卵巣(卵)を食べるもの(タラコ、数の子、カラスミなど)がある。 |
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主な魚卵の卵径と形態、利用法
キアンコウ:1.3-1.8o、浮遊性帯状塊
鍋物で「ぬの」と呼ばれる「アンコウの七つ道具」の1つ
アユ:0.7-0.9o、黄色の付着卵
塩辛は「子うるか」
サケ:7-8o、沈性卵
未熟な卵巣に塩をしたものは「筋子」、成熟した卵巣卵を
ばらしたものは「イクラ」
ベニザケ:4.5-5o、沈性卵
卵巣に塩をしたものは「べに子」
カラフトマス:6.4o、沈性卵
卵巣に塩をしたものは「マス子」
スケトウダラ:1.2-1.4o、分離浮遊卵
卵巣に塩をしたものは「タラコ」、調味液で味をつけたものは「明太子」
チョウザメ類:2.5-4o、沈性卵
卵巣卵をばらし塩をしたものは「キャビア」
トビウオ類:1.5-2o、粘着卵
「トビ子」は味付けして寿司ネタなどに
ニシン:1.4-1.5o、粘着卵
卵巣は「塩数の子」、「干し数の子」、ニシンが卵を産みつけた
コンブは「子持ち昆布」
ハタハタ:2.6-2.9o、粘着卵
卵(塊)は「ブリ子」
ボラ:0.67o、分離浮遊卵
卵巣を乾燥させたものは「カラスミ」
マダラ:1o、粘着卵
築地市場では本種の卵を「たら子」、スケトウダラの卵を「すけ子」と呼ぶ。
マグロ類:1o、分離浮遊卵
卵巣を煮たり味付けしたりする。
マダイ:0.82-1.13o、分離浮遊卵
卵巣は「タイ子」と呼ばれる。
そのほか、ムツ、マハゼなどの卵もよく利用される。
なお、卵を持っているもの(子持ち)が珍重される魚としてはニシン、ニゴロブナ(ふなずし)、シシャモ、カラフトシシャモ、ワカサギ、アユ、カレイ類(アサバガレイ、ヤナギムシガレイ)などがある。
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