ツボダイは漁獲量が少なく、まとまって市場に出ることは少ないと思われる。現在、日本に輸入されているツボダイ類は、ミッドウェー海域で漁獲されるクサカリツボダイと、インド洋で漁獲されるクサカリツボダイ属の一種 Ps. richardsoni である。これらの魚は底曳網で漁獲される。
 ツボダイ類の漁獲統計は Ps. richardsoni についてのみあって、2002年の漁獲量は63dであった。本種は主にアフリカ南部東西とニュージーランド周辺海域で、中国とウクライナ、ニュージーランドにより漁獲されている。そのほかの種の統計資料はない。また日本の漁獲量、輸入量ならびに築地市場の入荷量は統計資料がない。  ツボダイ属の魚は大陸棚の縁辺、クサカリツボダイ属の魚は大陸棚縁辺から沖合の海山の水深数百mの海底付近にすむ。幼魚は海面近くにおり、成魚とは異なる迷路のような模様を持つものが多い。
 阿部宗明博士(1970)は、著書「新顔の魚」のクサカリツボダイの解説で「…1969年でも、1キロ35円、無頭のものは1キロ60円で取引きされていると聞き、あまりの安さに驚いたことがある。」と書いている。現在の相場は、冷凍(無頭)で1キロ700円前後。鮮魚が出回ることはない。脂がのった白身で、惣菜用として焼魚や干物、煮魚にされる。  国内で漁獲されるカワビシャ科の魚には、ツボダイ類のほかにカワビシャとテングダイがある。どちらも本州中部以南の沿岸にすむが、漁獲量が少なく、市場に出回ることは稀である。


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