現在の東京湾の魚
 1960代の経済成長期に、沿岸の浅海域は埋め立てられ、廃水により水質の汚染が著しく進んだ。このため多くの魚貝類が見られなくなるとともに、漁業も衰退した。近年、下水道や浄水場の整備により水質は改善されてきている。東京湾全体ではないが、横浜・川崎海域の調査では316種の魚類が記録されている(工藤,2005)。

主な漁法と魚種
 旋網(まきあみ):マイワシ、カタクチイワシ、コノシロ、マアジ
 旋刺網(まきさしあみ):ボラ、サヨリ、スズキ
 底曳網(そこびきあみ):マゴチ、シログチ、タチウオ、マコガレイ、イシガレイ
 アナゴ筒(あなごづつ):マアナゴ
 釣り:カサゴ、メバル、アイナメ、シロギス、ウミタナゴ、ハタタテヌメリ、マハゼ

見られなくなった魚
 アオギス:内湾の砂底にすむ。1960年代までは釣の対象とされ  独特な三脚釣りが行なわれていたが、その後、絶滅したと考  えられている。現在、確認のための調査が行なわれている。
 サワラ:内湾にすむ。1960年代までは内湾域で産卵が行われ  ていた。現在では湾外の相模湾や房総半島沿岸でわずかに漁獲されるのみ。
 シラウオ:河川の下流域にすむ。江戸時代、佃島では専門の  漁が営まれた。現在では近縁のイシカワシラウオがまれに見られるのみ。


浦安市郷土博物館.2001.アオギスがいた海.浦安市郷土博物館,浦安.
加藤憲司・安藤和人(編).2005.東京おさかな図鑑.東京都水産試験場,東京.
工藤孝浩.2005.横浜、川崎および中の瀬海域から初記録の魚類-W.神奈川自然誌資  料,26:75-78.
清水 誠. 1997. 水産生物. 沼田 真・風呂田利夫(編). 東京湾の生物誌. 築地書館, 東京.
東京都公文書館(編).1978.都史紀要26 佃島と白魚漁業.東京都情報連絡室,東京.
東京都水質監視課(編).1990.東京の川と海のいきもの.東京都情報連絡室,東京.
東京都内湾漁業興亡史編集委員会(編).1971.東京湾内漁業興亡史.東京都内湾漁業興  亡史刊行会,東京.








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