“もんごういか”の標準和名は何か/東南アジアで漁獲される“もんごういか”の種類は何か
“もんごういか”は本来、カミナリイカの西日本での名称(地方名)であったが、近年、輸入されるコウイカ類に対しても広く使われるようになった。


カミナリイカは、千葉県からタイ湾まで分布する大型のコウイカ類(コウイカ科)の1種である。外套膜(がいとうまく)の背面に独特な眼状斑紋があることから、西日本各地で“紋甲(もんごう)いか”と呼ばれていた。1960年代に西アフリカやアラビア海などの漁場が開発され、日本国内に数種類の大型のコウイカ類が入荷するようになった。これらのコウイカ類にも背面に斑紋があったため、流通段階で“もんごういか”と呼ばれるようになったのである。
 しかし、いずれにしても、“もんごういか”は標準和名ではないので、(カミナリイカの産地など)カミナリイカとして誤解されることなく理解される地域以外での使用は差し控えるべきである。


カミナリイカ Sepia (Acanthosepion) lycidas
房総半島から九州、東シナ海、フィリピン、タイ湾
外套長38cm
築地市場には国産やホンコンなどのものが生鮮や活(生きたもの)で入荷している。東南アジアから入荷する冷凍むき身の“もんごういか”にも含まれている可能性がある。








Copyright(C) 2007 財団法人 水産物市場改善協会.All Rights Reserved.
本サイトはIEで最適化してあります。NS等の他ブラウザでは正常に表示できない場合があります。